事業再生・財務revitalization

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「あなたは本当に“お金持ち”になりたいですか?」———私が経営者にそう問う理由

まずはお尋ねします。

あなたは、お金持ちになりたいですか?
いくら稼ぎたいと考えていますか?

薮から棒の質問のように思われるかもしれませんが、私は、初めてお会いした経営者、独立された方々、クライアントの皆さんには必ずこう尋ねるようにしています。

ストレートな質問に、返ってくる反応はさまざまですが、意外にも具体的な目標金額を口にされる方は少ない。
「そりゃお金持ちになりたいですよ」という方でも、「いくらからお金持ちといえるか」というイメージをクリアに持っている方は少数派です。

念のために申し上げておくと、別に事業を起こしたらといってすべからく「金持ちになるべし」と言っているわけではありません。

「せっかく独立したのだから、イヤな仕事はしたくない。自分らしく楽しく働いて、食いっぱぐれない程度に、ほどほど稼げればいい」というならば、別に構いません。
そこは一国一城の主なのですから、自由です(といっても、実は“ほどほどに稼ぐ”というのも、充分に難しいことなのですが……)。

ただし、月30万円稼ぐのでも、月100万円稼ぐのでもいいのですが、自分が「なりたい&ありたい姿」を、なるべく具体的な数値に落とし込んでおくことが大事。それこそが、私があえて税理士らしからぬ“直球の質問”を投げる理由です。

目標とするゴールを見定めてこそ、プロセスとなる“働き方”が見えてくる

なぜ、私が目標額を明確に設定するべきと考えているのか。

「いや、仕事の目標って、お金だけじゃないでしょ!」
「私はお金のためだけに働いているわけじゃない!」
という意見もあるでしょう。

もちろん、おっしゃるとおりです。しかし、基本的に一定の給料が保証されている会社員と違って、経営者・個人事業主にとって、売上・利益・自身の報酬が、唯一、目に見えるひとつの成果、ゴールとなります。
そこのゴールをクリアにすることこそが、皆さんの働き方や経営スタイルを決める大前提となるのです。

たとえば、「がんばって仕事をしているのに、儲からない」というグチを、中小企業の経営者から聞くことがあります。
これは世の中のせいでもなく、不況のせいでもなく、おそらく「欲しいお金の目標額をしっかりとイメージできていない」。あるいはイメージできていても、その額を実現する方法、もっと言えば“がんばり方”が間違っているのかもしれません。

先にも述べたように、「月30万円、年間にして300~400万円稼ぐ」のと、「年間1,500万円稼ぐ」のとでは、働き方のスタイルやがんばり方が変わってきます。稼ぎたいと思う金額次第で、どんな人物と付き合って、どんな仕事をするのかも、違ってくるでしょう。
あるいは、そもそも職業のチョイスから考え直す必要があるかもしれません。

一番良くないのは、こんなパターンです。明確な目標もないまま、日々、目の前の仕事に忙殺され、クタクタになるまで働いているにもかかわらず、手許にはまったくお金が残らない……これでは、リスクをとってわざわざ起業した意味がありません。

そうではなく、もし1,500万円稼ぐと決めたなら、それを日々、念頭に置いて、目標に少しでも近づくための方法を考えるべきです(私の定義では、1,500万円稼げば、年間だいたい1,000万円が手許に残る計算になるので、ここからがお金持ちの一歩だと考えています)。

経営資源が乏しいからこそ、進むべき道を明確にし、トライ&エラーするしかない

くり返しになりますが、“仕事=お金だけ”ではありません。しかし、お金があれば、人生の選択肢が増えるのも事実です。

だからこそ、クライアントの方々には、「自分がどうなりたいのか」を真剣に考え、夢、欲しい生活をかなえていただきたい。
私が税理士という仕事を続けていくうえでの、ひとつの信念でもあります。

もちろん、大企業と違って、スモールビジネスでは、経営資源がそう多くは望めません。
儲けたいと思っても、人も金も時間も足りないというケースも多いでしょう。

しかし、だからこそ、ゴールを〇円と決めたら、あとは自分のキャラクターや、仕事に対するスタンスを見定めていけば、縦軸・横軸の組み合わせで、とりあえず取りうる道の選択肢は自ずと見えてくる。

やってみなければ、正解がわからないとしても、コツコツひとつひとつ、実践していくしかない。
そのうえで、「この道は間違っていた」と思うならば、軌道修正すればいいですし、「いや、そもそも自分には、そんなにお金は必要なかった」と思うならば、目標額を考え直したっていいのです。

また、目標金額を決めることで、お金に対する感覚もシビアになってきます。
たとえば、ムダに入っている保険の見直しや、投資への考え方など。「別にお金なんかに興味はない」とウソぶいている人ほど、無駄遣いをしているものです。

まずは、どんな形にせよ、目標を立て、そこに近づくためには何をすればいいのか。
一度、じっくりと考えてみていただくことをお勧めします。

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